皆様、こんにちは!
「山里楽耕」の安藤由美子です。
いよいよ「夏休み冒険キャンプ」は
今週末に迫ってきました!
まだ3名分の枠が開いているので、
気になってる方はぜひお問合せくださいね。
周りの方にもシェアいただければ幸いです。
さて、今日はですね、
「土づくり」について語らせてください。
実は、日本の未来にめちゃくちゃ
影響を及ぼす内容ではないかと思います。
「土づくり」とは何か?
この7月末から8月の上旬にかけて
私たちが最優先で取り組んできた農作業は
9月に種まきをしたり植え付けをする畑の
「土づくり」のための作業です。
まず、「土づくり」とは何のこと?
と思う方もいるかもしれませんが、
農作物は土の中の水分と養分を吸収して
育っているので土に栄養分が必要です。
作物を育てると、
一定の栄養分が土から吸収されて
土の中に偏りが生じるので
野菜が育ちにくくなります。
作物が必要とする栄養分が、
ちゃんと吸収できる状態に
土壌環境を整えてあげることが「土づくり」です。
一般的に多くの農作物は、
「化学肥料」あるいは「有機肥料」を
土に混ぜて育てられています。
「化学肥料」はサプリメントのように
野菜に必要な栄養素だけを科学的に調合し
土に投入しているものです。
「有機肥料」はどちらかといえば
健康食品のような感じで野菜に必要な
栄養のもとになる自然界の材料を
野菜が吸収しやすく分解して投入するもの。
化学肥料にしても、有機肥料にしても、
基本的には「野菜に栄養を与える」が
メインの目的になります。
山里楽耕の「土づくり」
山里楽耕の「土づくり」は、
「化学肥料」は一切使っていません。
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「有機肥料」は微妙なところですが、
一部使っていると言えるかもしれません。
ただ、有機肥料の中でも、
一般によく使われる鶏糞、牛糞、豚糞、
畜産系有機肥料は一切使いません。
また、今のところ生ごみ堆肥も、
魚粉なども入れていません。
山里楽耕の「土づくり」では、
基本的には周辺の「草」が主な材料で、
時々「落ち葉」なども使用します。
そこに、草や落ち葉が「土」として
分解されていくのを助けるために
発酵促進剤として「米ぬか」を使ったり
一部「菌床堆肥」を使うことがあります。
「菌床堆肥」の主原料はおがくずで
菌床キノコを育てた後の菌床を
積み上げて堆肥化したもので
キノコ菌によって土に分解されているので
山の土に近い性質をもつものです。
この菌床の活用は、
初期の力量不足を補うものであって、
いずれは減らしていきたいと考えています。
原則、「土」の材料を入れて、
土壌中の菌にそれを分解してもらうことで
「土そのもの」をその場でつくる。
そんな「土づくり」をしています。
つまり、「そこにあるもの」を活かした
資源循環型の「土づくり」を目指しています。
循環型の「土づくり」をする理由
なぜ、そのような「土づくり」を
しているかと言えば、いくつか理由があります。
まず、畑に外部のものを
極力持ち込まないためです。
購入した外部肥料の原料は、自分たちではわかりません。
つまり、安全性の保障について、
自ら説明できないという点があります。
さらに、有機肥料の場合は、
畜産系だと抗生物質が混ざる可能性もあり、
また成分調整が難しく未分解だと土を腐らせ
窒素過多になると亜硝酸態窒素という
発がん性物質を野菜内にふやしてしまいます。
そして、肥料を買うということは、
購入費用がかかるということです。
ロシアとウクライナの戦争がはじまり
肥料価格は二倍近くに高騰しました。
肥料は鉱物資源であり輸入品も多く、
持続的な安定供給が約束されているわけではないのです。
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つまり、購入した肥料を使うということは
費用面の負担が大きいばかりでなく
生産の持続性を外的要因に
左右されてしまうことです。
これは、食糧自給を考えた時に
海外に食糧を依存しているのと同じで
海外に生産を依存した状態です。
生産の一番の基盤である
「養分」を外部に依存した状態は、
やはり食べ物を手に入れる土台が整っていないのと同じこと。
「目の前にあるもの」
「地域で手に入るもの」
この条件で生産の基盤が整っていれば
何があっても食べ物が手に入ります。
そんな理由から、
山里楽耕では昔ながらの「草からの土づくり」を学んで
少しずつ実践し体得している途上です。
「土づくり」は、多少なりとも時間がかかる
2022年にスリランカが
経済破綻をしていますが
この背景にも肥料の高騰と
オーガニック栽培への急激な
政策転換がありました。
世界的なオーガニック需要の高まりと
肥料高騰の流れの中で
政府が一気に有機農法推進に
舵を切ったのがきっかけで化学肥料の補助金がなくなり
収穫量の激減で国家的な経済打撃の
一因にまでなってしまったのです。
「土づくり」は急にはできません。
化学肥料から有機や無肥料に転換するには
それなりの条件と準備が必要です。
桃太郎では「おじいさんは柴刈りに」
出かけていくわけですが、
あれは「採草地」から田畑の肥料を集めているわけです。
かつての日本でも、
田畑にはその肥料に必要なだけの
「採草地」がセットになってました。
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農地だけあれば、
「土づくり」ができるわけではなく
必要な草が集められることとセットで
循環型の農法はできているのです。
そして、何年もかかると言われる
「土づくり」ですが技術があれば
もっと早く土をつくることは可能です。
ただし、土壌の菌たちに材料を分解して
「土」になるまでには最短でも2,3ヶ月
それだけは必要なのです。
必要なだけの材料を集めて、
しっかり分解させてという期間を
ちゃんと確保しようと思ったら
前年から準備する必要があり、
化学肥料とちがっていきなりの転換は不可能なのが「土づくり」です。
「土づくり」の知恵を広めよう
化学肥料とちがっていきなりの転換は
不可能なのが「土づくり」です。
そして、それは「どんな時も」
自分たち自身の手で、目の前にあるもので、
食べ物を手に入れることができる
大切な「叡智」なのです。
私たち自身、10年ほど前まで、
よく学ばずにろくに土づくりもせず、
無肥料栽培にチャレンジしていたら、
見事にナス1つ収穫できませんでした(笑)
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肥料に頼って栽培している土地で、
いきなり無肥料で野菜をつくることは
まぁ大きな成果は期待できません。
貧弱な作物はすぐに黄色く枯れて、
虫たちの餌食になってしまいます。
養分豊かな土を整えれば、
虫をものともせず元気に育ちます。
私たちも先輩たちに学びながら、
この「土づくり」を実践していて
新たな仲間にシェアしていっています。
若い人たちや子どもたちが来ても、
一緒に土づくりを体験してもらいます。
そんな「畑」の学び場や、
「生きる土台」を学ぶ場を、
これからもコツコツとひらいていきます。
次回は、実際の土づくりのようすを
少しレポートさせていただきますね!
お知らせ① 「畑ひろば2024」9月の予定
9月はいよいよ、秋冬野菜!
今から畑を準備すれば皆さんのおうちの
家庭菜園や畑でも間に合います。
キャベツや白菜、大根、カブ、葉物など
ちょっとしたコツで虫を避けて
美味しい秋冬野菜を収穫したいですね!
9月8日(日)9時~12時
会場:恵那市明智町 ほあかりの森
内容:秋冬野菜の種まき・植付け
参加費:無料
参加のご希望は、お気軽に
このメールに返信でご連絡ください。
気になることがありましたら、
どうぞ何でもお気軽にお問合せください。
本日も最後まで読んでくださり
ありがとうございました!
それでは、また!